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坐骨神経痛

━「鍼灸」の適応症のひとつ、坐骨神経痛━

坐骨神経痛は、片側の臀部の一点から大腿、下腿にかけて鋭い痛みが走るのが特徴です。原因の分からないものもありますが、ほとんどは椎間板ヘルニアが関係しています。

椎間板ヘルニアをきちんと治療しないで放って置くと、坐骨神経に沿った痛みがひどくなってきます。病が深くなるほど、痛みは下肢の下の方に降りてきて治り難くなります。

この時、腰部自体の痛みがあまり無く、臀部から大腿後側に強い引き攣れがあったり、下肢に痺れがある場合の方が多いです。患部全体に表現の出来ない重だるさがあります。

この時点で、痛いところを、押したり叩いたりしないで下さい。マッサージも駄目です。何かしていないと辛いのは分かりますが、痛みが紛れるのは、その時だけです。坐骨神経が興奮して、益々、病が深くなります。

お風呂も駄目です。温めた方が良いと、長風呂に入る人がいますが、楽なのは入っている時だけです。冷めてきた時に、痛みは強くなります。それは、全身を温めてしまうと、自律的に体温を適温に下げる機能が働くからです。必ず、患部のみを温めて下さい。

もう一つ注意して欲しいのは、冷やさない事です。坐骨神経痛になる人は、大体、腰の辺りに大汗をかきます。下着が、びっしょり濡れた状態で冷房にあたると、冷えは何倍にもなります。汗取りの厚手のタオルを一枚腰に入れるだけで、大分違います。

西洋医学では、鎮痛剤、麻痺剤で症状を抑える治療が主になりますが、対処療法のため、一時的に痛みが取れても、疲れたり冷えたりすると再発して、持病の様になりがちです。

それでもなお痛みが消えない時は、神経ブロックや手術をしますが、ひきつれ感や痺れなどの後遺症が残る場合もあるので、よく説明を聞いて慎重にして下さい。

坐骨神経痛は鍼灸の最適応症です。置鍼、皮内鍼、灸頭鍼、パルス、刺絡、金の百番鍼、坐刺鍼、圓利鍼など多くの技法と特効穴で治療します。臀部の痛みは比較的簡単に取れますが、足首辺りの吊り上る様な痛みは半年以上かかる事もあります。坐骨神経痛は持病の様になりがちですが、痛みが取れた後「自宅でお灸」をしておくと再発しません。

神経ブロックや手術の後に、再び、痛みや痺れが出た場合には、「鍼灸」でも、効果は限定的です。


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